妊娠を希望している女性が転職をする際に気になるのが、転職後すぐに妊娠してもいいのかということです。転職後すぐに妊娠すると「白い目で見られるのではないか」「育休や育児休暇給付金はどうなるのか」ということが気になり妊娠や転職のタイミングを悩む人は多いです。

では転職後どれくらいの期間が経過すれば妊娠してもいいのでしょうか。育休や育児休暇給付金を取得するには1年以上の就労が必要になります。また「職場に白い目で見られるのではないか」という不安も職場の風土によります。

ここでは転職後にすぐに妊娠は可能か、職場選びやそのタイミングについて解説して行きます。

ワーママが転職後にすぐ妊娠は可能?転職直後でも受け取れる出産育児一時金

転職後に妊娠を希望する女性にとっていつ妊娠をするかは非常に重要です。なぜなら「転職後すぐに妊娠は職場に迷惑がかかる」「育児休暇取得ができるのか」など問題がたくさんあるからです。以下は女性の転職年齢と妊娠年齢のグラフです。このように女性の転職時期と妊娠出産の年齢は重なっているため、転職後に妊娠をする女性も多くいます。特に25〜30歳代は出産率が約25〜35%であり、転職率が約10〜15%になっています。

そのため転職と出産が重なりライフスタイルの変化が大きい時期でもあります。また35歳から高齢出産に入ることもあり妊娠を焦る女性も増えます。では転職後すぐに妊娠をすると産休や育休はどうなるのでしょうか。

転職直後の妊娠でも産前産後休暇は必ず取得できる制度となり、就労期間・労働形態は関係ありません。これは労働基準法で定められているため、雇用主が取得させなければ違法となります。

また必ず受け取れるお金は出産育児一時金です。これは会社の健康保険に加入していれば健康保険組合から原則子供1人につき42万円支給されます。

一方、育児休暇と育児休暇給付金の取得に関しては条件がつきます。そのため転職後すぐに妊娠すると取得できない場合があるため注意が必要です。

転職後すぐ妊娠して育休・育児休暇給付金取得は働く期間・条件次第

育児休暇と育児休暇給付金は取得するのに条件がつきます。そのため取得できるかどうかは働き方次第になります。以下は育児休暇の取得条件です。

  1. 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されている
  2. 子が1歳6ヶ月に達する日までに、労働契約の期間満了が明らかでない

また、1年以上雇用があっても以下の場合は育児休暇を取得ができません。

  1. 週の所定労働日数が2日以下
  2. 日々雇用の労働者

特に転職後すぐに妊娠すると、育休取得に関しては「雇用された期間が1年未満」に該当しますので注意が必要です。育児休暇を取得するためには最低でも1年以上は働く必要があります。

では、次に育児休暇給付金の条件です。

  1. 雇用保険に加入している
  2. 育児休業後に復帰することが前提
  3. 育休中の就業日数が1カ月に10日以内である
  4. 育休前の2年間で11日以上働いた月が通算して12カ月以上ある
  5. 育児休業期間中に会社から賃金をもらっている場合、その額が休業開始前の8割未満である

転職後すぐに妊娠した場合、育児休暇給付金受給に関しては「育休前の2年間で11日以上働いた月が12ヶ月以上ある」に該当するかはケースバイケースです。

前職から通算できますので雇用保険に加入していて、2年間に12ヶ月働いた期間があれば受給できます。そのため転職で同一の会社で1年未満であっても、前職と通算で条件を満たしていればいいです。

なお育休が取得できなければ、育児休暇給付金も当然受け取れません。そのためまずは育休取得できるかが重要です。このように育休取得と育児休暇給付金には条件がつきますので、できればこの条件を確認して取得できる状態が整ってから妊娠をした方がいいです。

例えば私の知人は転職後すぐに妊娠が発覚しました。転職してから産前休暇に入るまで1年以上勤務ができなかったため、育児休暇取得はできませんでした。そのため産後休暇が終わると仕事復帰になりました。

その職場は託児所が完備されていたため、復帰も本人さえよければ可能でした。しかし、生後2ヶ月の子供を預けるのはかなり不安ですし、預かってくれる保育園を探さなければその月齢の子供を預かってもらえません。以下は私の子供が生後2ヶ月のときのものです。

このようにまだ首もすわっていませんし、昼夜問わず寝たり起きたりします。授乳間隔も1〜3時間ほどですので、この月齢の子供を預けて働くのは体力的にもかなり辛いです。

そのため育休取得条件を確認してから妊娠する方が、育休と育児休暇給付金がもらえて安心して出産ができます。育休と育児休暇給付金の取得条件はしっかり理解してから妊娠を考える方がいいです。

妊活中で転職がしたい・転職のタイミングはいつがいい?

なお、「妊活しているから転職を悩む」「転職後すぐ妊娠したらどうしよう」という理由で転職をいつすればいいのか悩む人は多いです。「子供は早く欲しいが転職もしたい」「転職後すぐの妊娠は周りから白い目で見られる」といったことに悩み、前に進めない状況になります。

では妊活中で転職をする場合、転職のタイミングはいつがいいのでしょうか。この場合、転職のしやすさからいえば転職後に妊娠をする方がいいです。なぜなら乳幼児の子供を持つママの転職となれば条件も厳しくなるからです。

また「今の職場では育児休暇が取得できない」「残業が多いなどで出産後に育児と両立ができない」のであれば結局、転職をすることになります。

妊娠はいつできるのかわからないため、妊娠のタイミングを考えて転職を迷っていても「いらぬ心配だった」ということもあります。以下は妊活を始めて妊娠するまでにかかった期間を年齢別に表したものです。

このように妊活を始めて1年未満で妊娠した人は、30代以上では40〜50%台まで低下しています。2年以上かかった人も多くいるため、妊活を始めてすぐ妊娠できるとは限らないということです。年齢が上がるごとに1年未満で妊娠する確率も低下します。

例えば私は結婚後に転職し、1年経過したら妊娠をしたいと考えていました。しかし結局、妊娠出産ができたのは3年経ってからできた。このように妊娠は自分のタイミングではコントロールできません。一方、転職は自分のタイミングでできますので転職を優先した方がいい場合があります。

育児休暇取得は条件を満たせば取得できますので、転職後に育児と両立しやすい職場の方が長く勤めることができます。

妊娠希望の転職選びは制度より職場の風土が大切

転職後に妊娠を希望しているとき、大切なのは「妊娠出産に対して制度を利用してもいいという雰囲気がある」かどうかです。制度が整っていても取得しづらかったり、転職後の育休取得者がいなかったりすると妊娠しても肩身の狭い思いをする可能性があります。

例えば私の職場では、入社後1年未満で妊娠する人はいます。大きな職場ですし部署もたくさんありますので、一人が出産で抜けてもすぐ補充もあるためさほど周りも気にしていません。これが小規模で回している職場であればまた状況は違ってきます。

また育児に対してあまり理解のない職場である場合も妊娠しづらかったり、育休取得がしづらかったりします。そのような場合も転職後すぐの妊娠は肩身の狭い思いをします。したがって育休は必ず取得実績が伴っている職場でないといけません。例えば以下のような求人があります。

事務職で未経験可能の求人になります。育児休暇取得実績があることが記載されており、実際に31名が取得中です。そのため育児休暇取得の条件を満たして入れば育児休暇は取得しやすい職場です。

また育児休暇が取得できても、その後に育児と両立できる職場でなければまた転職をすることになります。第1子だけでなく、第2子出産も視野に入れて転職は考えるようにしましょう。そのため転職をする際に育児と両立ができる職場であるかをしっかり考える必要があります。例えば以下のような求人です。

事務の求人で社会人経験があれば応募可能です。育児休暇取得率は100%であり、子育てに理解がある職場の証である「くるみん認定」を受けているため出産後も働きやすいです。

さらに小学校卒業まで育児時短勤務が利用できるため、育休復帰後も安心して働くことができます。このように長期的な時短勤務ができれば、第2子出産も育児と両立しながら考えることができます。

転職後すぐに妊娠した場合、白い目で見てくる人は一定数存在するものです。しかし、職場全体の雰囲気として認めてくれるのならば「育休明けで頑張って貢献して返す」という気持ちで復帰すればいいです。

その姿勢がまた第2子を妊娠する時や、次に妊娠する職場の人にも育休を取得しやすい雰囲気を作ることになります。

転職後の妊娠はいつからがいい?妊娠のタイミング

では転職後の妊娠はいつからがいいのでしょうか。育休取得するためには入社後1年間は働く必要があります。1年働くといっても妊娠期間を含みますので、産休に入るまでの期間が1年あれば育児休業は取得できます。

4月入社なら秋以降の妊娠であれば産休に入るのが翌年の4月くらいになりますので、1年以上勤務するという計算になります。しかし、妊娠は何があるかわからないため、妊娠期間を働く期間に入れない方がいいでしょう。

例えば私の知人は妊娠初期から出血し、自宅安静になっていました。その後も復帰と自宅安静を繰り返し、最後は入院管理になっていました。病気休職中であっても産前産後や育児休暇は請求できるのですが、転職後すぐの妊娠ではより肩身の狭い思いをすることになります。

そのためできれば1年間は働いてから妊活をする方が「仕事も覚えることができるため育休明けもしっかり働ける」「確実に育休を取得できる」という点で利点は多いです。

まとめ

年齢の問題や早く子供を授かりたいと考えている女性にとって、転職をするタイミングはとても大切です。転職をしないでいまの職場で妊娠出産をするメリットは、慣れた職場で人間関係も構築されているため育休取得がしやすいということです。また年齢的に1日でも早く妊娠したい人にとっても、いまの職場で妊娠を考えた方がいい場合があります。

しかし、「いまの職場では育休取得がしにくい」「育休が取得できても復帰後に育児と両立がしにくい」などがあると、育休を取得できたとしても仕事を続けていくのが難しくなるかもしれません。

また乳幼児がいるママの転職は、出産前の転職よりもハードルが高いです。そのため思い切って転職をすることは、その後に育児と両立する上でメリットは大きいです。

また転職後になるべく早く妊娠出産をしたい場合、必ず育休取得条件をクリアできるようにすることが大切です。せっかく転職しても育休が取得できなければ育児と両立して働くことは難しくなり、すぐに退職といったことになりかねません。これらを意識して転職活動をしましょう。

 

 

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