今の職場で「人間関係が悪い」「育児との両立ができない」など様々な理由で退職を考えるママは多くいます。しかし、そのまま退職理由を伝えても引き止められたり、条件を提示されたりしてなかなか退職できないということがあります。
長年勤めてきた職場なので、できれば円満に退職して次の職場へいきたいと考える方はたくさんいます。ではどのような退職理由ならスムーズに退職ができるのでしょうか。
ここでは「前職で円満に退職できる伝え方」「転職のときにどのような退職理由なら採用されやすいか」などあなたがスムーズに転職するための退職理由について解説していきます。
もくじ
ワーママの退職理由で多い理由・転職のきっかけは何?
ワーママの退職理由で育児との両立が困難であることや、人間関係が理由で退職する人は多くいます。ではどのようなきっかけでママは退職を決意しているのでしょうか。以下は厚生労働省による女性の退職理由になります。
ママの退職理由では出産・育児のためが86.7%で多く、ついで育休が取れなかったという理由になります。このように育児との両立ができないことが主な退職理由で、その他は会社の勤務状況や給与面によることが退職理由となっています。
また育休を取得したとしても復帰後に時短勤務が取得できなかったり、育児と両立の不安があったりする場合に退職を選ぶママは多いです。以下は育休取得後に復帰せずに退職したママの割合です。
このように1割程度のママが育休取得したものの、退職していることがわかります。家事育児の割合はまだまだ女性の方が多く、育児との両立が困難であるため退職を選ぶ人は多いのが現状です。
では次に退職することを決めたあと、どれくらい前に上司に退職を伝えればいいのでしょうか。法律では2週間前に退職を伝えれば退職できることになっています。
会社規定で3ヶ月前など条件を設けていることがありますが、これは厳密に言えば法律違反になりまます。そのため2週間前に伝えれば問題はないです。
例えば私の職場の場合、入社時に「翌年の採用の人数の調整もあるため退職は3月末にするように」と言われました。これは夏頃に辞めたいと思っても翌年春まで退職できないということになります。しかし、これも企業側の規定であり現実には年度途中に退職している職員はいました。
しかし円満退職をしたいのであれば、あくまで会社規定に従った方がいい場合もあります。なぜなら年度途中で退職するということは、次に採用された人が来るまで人が足りない状況になるからです。
周りのことを考えるのであれば、会社規定に準じた退職の方がトラブルにならずに済みます。しかし人間関係のストレスや育児との両立困難な場合は会社規定に従って長期間苦労するよりも、すぐに退職する方がいいです。
そこは自分の状況で待てるのか待てないのかを考えるといいです。円満退職か自分のいまの状況を早く解消したいのかをしっかり考えましょう。退職する上で自分が何を大切にしているかを明確にすると後悔のない退職となります。
本音の理由と建前の理由を使い分ける、退職時の引き止め対処法
なお、本音は「職場の人間関係が悪かったため」であったとしても、退職理由として上司には伝えにくかもしれません。本音で退職理由を伝えるときは円満退職にならない場合もありますので注意が必要です。
私も上司のパワハラが原因で退職したことがあるのですが、体調不良と家庭の都合で退職を伝えました。もう上司とは会うこともないのですが、事を荒立てないように心がけました。
その理由はこれ以上揉めても自分に負担がかかるためです。このように退職するのであれば、できれば円満かつスムーズに退職したいという方は多いです。
また、本音が「育児と両立しにくい」であっても、そのまま伝えると引き止められる可能性があります。「それなら時短を取得すればいいではないか」と言われる場合もあります。
しかし、育児との両立がしにくいと一言でいっても、仕事内容、勤務時間、通勤時間など複数に渡ることもあります。時短を取得できたら解決するのならいいですが仕事内容や人間関係が原因であった場合、根本的な解決にはなりません。
また「キャリアアップしたい」という伝え方も、「別業界で」と伝える方がいいでしょう。同じ業界なら「なぜうちではダメなのか」と悪い印象を与えかねませんし、「ここでキャリアアップも目指せる」引き止められることもあります。
このように本音はあっても、そのまま伝えるとスムーズに退職できない場合があります。「あなたがこの会社には必要だ」と訴えかけられることもあります。
しかし情に流されずに「なぜ退職したいのか」をしっかり考えることが大切であり、本音と建前をうまく使って退職理由を伝える必要があります。
ワーママの退職理由はこう伝える!円満退職の秘訣
では次に円満に退職するために退職理由の伝え方について解説します。以下は退職しやすい主な退職理由です。
- 家族の反対にあっている
- 遠方への引っ越し
- 他業界へのキャリアアップのため
例えば退職のきっかけが「異動のため土日出勤がある部署になったこと」である場合、退職理由は家族の反対にあったという「家庭の都合」が伝えやすいです。
このときうまく建前を使って退職理由を伝える必要があります。自分が週末は家にいたいと思っても、退職したい理由を家族の反対にあったなど「家庭の都合で退職する」ということにします。
「私がそう思っている」のではなく、「家族がそう思っている」ので退職したいのであれば職場側もそれ以上退職を引き止めにくいです。詳しく聞かれても「夫が日曜日も出勤することがあるため子供の預け先がない」といえばいいでしょう。
私も家庭の都合で退職したことはあります。退職理由は結婚のため遠くに引っ越すためでした。結婚が理由でも会社から近くだと引き止められる場合があります。その場合、「家族と話し合い仕事量を減らすことになった」「家庭に入ることにした」と伝えるようにします。
このようにママの退職理由は家庭の都合にすると退職しやすくなります。なぜならママが仕事を続けていく上で家族のサポートは欠かせないため、上司もそれ以上は引き止めにくいからです。
ではなぜ退職時に引き止めにあったり退職しにくかったりするのでしょうか。以下は退職時に引き止められる主な理由です。
- 会社に必要な人材であるため
- 人手不足のため
- 上司の評価が落ちるため
職場側からしてもせっかく仕事ができる人が退職してしまうとまた新しい人を雇うことになり、その人を教育する必要があります。そのため独り立ちして働けるようになるまで職場に負担がかかります。
また、部下の退職は上司の評価に関わるため引き止められることもあります。その場合、「その理由なら仕方ない」「会社のせいではない」と思われる理由を伝えることが大切であり、「申し訳ありません」という気持ちを伝えることが円満退職の秘訣となります。
育休中・育休明けでの退職理由は何と伝える?スムーズに退職できる伝え方
・育休中の退職理由
妊娠出産をきっかけに退職をするママは約50%います。たとえ退職せずに育休を取得しても、子育てを実際にしていく中で「今までのように仕事をしながら育児ができるだろうか」と不安になることは当然あります。
以下は私の子供が生後6ヶ月頃の写真です。
このように早い人で生後6ヶ月で復職する人もいますが、子育てとの両立は大変になります。まだ生後6ヶ月では夜も起きますし離乳食も始まったばかりで手がかかります。
今は2歳まで育休延長が認められるようになりましたが、1歳での入園が厳しい地域では育休を切り上げて0歳児で仕事復帰をせざるを得ない人はたくさんいます。
そのとき育児との両立の不安やもっと子供のそばにいたいと感じるママは当然います。その場合、退職を考えることになります。ではどのように育休中や育休明けで退職理由を伝えればいいのでしょうか。
まず育休中の退職についてですが、退職が決まればできるだけ早く会社に伝えるようにします。会社側はあなたが復帰すると見越して人事などを決めているためです。また育休中の退職は会社側からよく思われないのは事実です。
そのためここでも「その退職理由なら仕方ない」と思われるような退職理由を伝える必要があります。
ここで本音で「子育てに専念したい」と伝えてしまうと、「じゃあなんで育休とったの」と言われ兼ねません。「育児と両立が不安になった」も同様です。「復帰することはわかっていたのに」と思われてしまいます。
そのため「保育園に空きがなかった」「産後から体調が悪く夫に復帰を反対されている」などの理由であれば比較的納得してもらいやすいです。そのときに「申し訳ないという気持ち」と「いままでの感謝の気持ち」を伝えることを忘れてはいけません。
なおここで気をつけなければならないのが「引越しをする」「夫が転勤をする」という嘘をいうことです。事実であれば納得しやすく仕方のない理由になりますが嘘である場合、そのあと出歩くのも気を使うかもしれません。
私の知人は退職時に引越しをするという理由で退職しました。しかし数ヶ月後に同僚に会ってしまい、職場では「嘘だったのだ」と言われていました。
もう退職しているので関係ないのですが、やはり今までお世話になった職場ですのでなるべく円満に退職をした方がいいです。そのため多少嘘があっても「家族が反対している」程度にとどめておくことをお勧めします。
・育休明けの退職理由
では次に育休明けで退職する場合です。育休明けでも同様に「育児との両立で家族の反対にあった」と伝えるといいです。育休明けであれば、実際に働いているので、「働いてみて無理だった」ということがいえるので、退職理由としては伝えやすいです。
さらに退職はできるだけ会社規定(例えば1ヶ月前までなど)に則り伝えるようにすると、比較的トラブルも少なく退職できます。
ワーママの転職で退職理由は大切!面接での退職理由の対策法
では職場を退職した後、転職をする際に面接で退職理由を必ず聞かれます。このとき伝える退職理由は採用されるために重要です。
なぜなら面接官は「この人は会社を長く勤めてくれるか」を見ているからです。そのため面接での退職理由が「家庭の都合」のみではこの人はまた家庭の都合で退職するのではないかと思われてしまいます。
退職理由不明瞭は不採用理由として多いので、退職理由の質問にはきっちり答えられるように準備しておく必要があります。
次に退職理由にしない方がいいのは転勤です。転勤があることは「その会社に務めていればはじめからわかっていること」と見られるためです。「転勤がなければ退職をしていなかったのか」と聞かれることもあるので、そこを答えられなければ印象は悪くなります。
そのため退職理由はここは多少本音を言っても大丈夫です。例えば「残業が多く月平均○時間でした。改善を求めましたが状況が変わらなかったため退職することになりました。」などです。
ただし、前職の悪口と捉えられるような言い方をしてしまうと企業側のあなたへの印象は悪くなりますので避けなければいけません。あくまで事実を伝えて、「改善しようと試みたが叶わなかったため退職を決意した」というように伝えるようにしましょう。
まとめ
退職を決意しても、どのように伝えればいいのか迷う方はたくさんいます。私も退職を考えたときは、「どのように伝えれば引き止めに合わずに円満に退職できるのか」を考えました。
例えば私の場合は2度転職をしているのですが、退職理由は「結婚のため」「自分の体調不良」で伝えました。このように「その理由なら仕方ない、引き止められない」という理由を伝えることが重要です。
そして「申し訳ないです、私も残念です。」という気持ちも伝えるようにすると円満に退職することができます。あくまで円満退職したいときは会社側の都合に合わせることも必要ですので、できる範囲で会社規定に則った退職をすることは大切です。
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