現在では核家族が一般的で親が近く住んでいない家庭も多くあります。このときUターン転職をすれば親に子供を見てもらえたり、自然の中でのびのびと子育てをしたりすることができるためメリットも大きいです。

そこでUターン転職を考えることになるのですが、田舎は人口も少なく、求人数も都会に比べて少なくなります。ではそのような状況でワーママがUターン転職をすることができるのでしょうか。

ここではワーママがUターン転職をする際のメリット・デメリットや田舎での転職求人法を詳しく解説していきます。

Uターンの子育て転職をする前に考えるメリットデメリット

Uターン転職を考えるとき、求人数は田舎に比べて都会の方が圧倒的に多いのは事実です。また都市部の求人の方が給料は高い傾向にあります。

しかし子育てのことを考えると「田舎でのびのび育てたい」「親が近くにいる方が子供を見てくれる」など田舎での転職はメリットもあります。

私も都市部まで出るのに電車で2時間ほどかかる田舎に生まれ育ちました。高校卒業とともに都会へ出て学校へ行き、卒業後も都会で就職しました。

私はそのまま都会で結婚し生活をしていますが、私の姉は子供が幼児期にUターン転職で田舎へ戻って子育てをしています。以下の写真は私の実家に子供と帰った時のものです。

このように家からすぐ近くに畑や小川があり、カエルや虫を捕まえながらのびのびと遊んでくれます。

 

しかし私の姉はUターン転職をしましたが、「田舎での就職先は数が少なく選択肢が限られる」ことや、子育てする上でも「自然はあるけれど整備された公園は近くにない」「塾や学童保育・保育園も選択肢は1択に近い」というデメリットがあると言っていました。

もちろん私立小学校の選択肢はありませんし習い事も限られてきます。小学生に人気の習い事であるスイミングも1カ所しかなく送迎バスで片道30分かかります。

では田舎でUターン転職し子育てしながら働くことはデメリットの方が多いのでしょうか。ここではUターン転職の注意点について以下で詳しく解説していきます。

通勤ラッシュはないが車通勤することになる

田舎で転職するとき、ほとんどの人は車通勤になります。そもそも電車の本数もありませんし駅の近くの会社は数も少ないです。そのため出勤時間にあった電車がない場合がほとんどで公共交通機関を利用することが難しいのです。

しかし田舎の会社では社員用駐車場を完備している場合がほとんどで、自家用車を持っているのであれば特に問題はありません。田舎は車を2台以上を所有している家庭がほとんどで夫婦2人であれば家庭用の大きめの車と軽自動車を所有している場合が多いです。

一方車を家族で共有している場合、車通勤ができなくなり選べる求人も少なくなってしまいます。そのため条件も思うようにならなかったり、悪質な職場環境を我慢しなければならなくなります。

このように通勤ラッシュで疲れることはありませんが、Uターン転職では車の所有は必須事項になります。自由に車を使用できる状態でなければ希望通りに転職を叶えることは難しくなるということです。

親が近くにいるが田舎の人間関係はめんどくさいことも多い

子育てをしながら働くとき子供を見てくれる大人が多ければ多いほどいいです。そのため親が近くにいてくれることは働く上で心強い条件となります。

私の姉も保育園のお迎えに間に合わないときは、親に連絡し代わりに迎えに行ってもらっていました。また熱を出したときは親に見てもらい、仕事を休むことがほとんどありませんでした。

このように親が近くにいることで都会で核家族で育てるより、はるかに働きやすい環境を作ることができます。

ただし田舎によっては地域の行事参加や集まりなど、都会にはない付き合いが発生します。例えば神社の催しや地域活動など割り当てられたものは絶対参加ですし、せっかくの休みが地域の草刈りで1日終わるといったこともあります。姉は休みの日でも地域活動に参加しており、ゆっくり休めないこともあるようです。

一方、都会であれば地域の活動は自由参加の場合がほとんどですし、実際に私も都会に住んでいますが地域の活動に参加したことはありません。このように田舎の地域行事や人間関係は都会と比べてめんどくさいと感じることがありますので、そこを我慢する必要もあります。

地方であれば年収は減ることを覚悟する

また地方と都市部では年収にも差があります。以下は厚生労働省の集計による都市部と地方都市の平均年収の表になります。

このように都市部より地方都市の方が年収は下がる傾向にあり、その差は年間60万円ほどになります。今あなたが都市部で働いているのであれば、Uターンで就職すると年収は減る覚悟が必要になります。

しかし地方では同じ家賃でも広い家に住むことができたり、野菜など地産のものが安く手に入ります。さらに近所の人が育てた野菜をタダでもらえたりするため、生活費は安く抑えることもできます。

例えば私の知人は島に住んでいますが、夫の友人からお米をもらえるため「米代はいらない」と話しています。このように都会よりは給料は下がる傾向にありますが、生活費を抑えることができるため一概に生活が苦しくなるとはいえません。

テレワーク勤務の会社であればUターン転職がしやすい

前述した通り田舎であれば都会に比べて給与は減ります。しかし都会の会社に勤めながら完全テレワークができれば給与を下げることなく田舎で暮らすことは可能です。

また完全テレワークでなくても月に数回程度の出勤であれば田舎に暮らしながらテレワークをすることも可能です。テレワークを採用している会社は年々増えてきていますので選択肢も多いです。

テレワークの求人について例えば以下のようなものがあります。

東京都品川にある会社の事務職の求人になります。完全在宅も可能で未経験でも応募可能となります。都市部の求人ですので月給は25〜30万円となっています。

一方、以下の求人は地方の事務職の求人になります。

一般事務の求人でUターン歓迎の求人となります。マイカー通勤可能で交通費も支給・駐車場も完備されています。同じ事務職ですが月給は16〜20万円となります。このように地方になれば給料は下がる傾向にあるため、都市部の会社に務めながらテレワークをする方が求人数も多いですし給与も高い傾向にあります。

しかし、未経験であれば最初は出社が必要であることが多いです。また月に数回の出社でも地方によっては距離的に出勤できないといったこともあります。そのような場合は田舎での転職を考えることになります。

ワーママがUターン転職するための求人法とは

ではワーママがUターンで転職するためにはどのような求人を探せばいいのでしょうか。まず田舎であれば正社員で務める場合、大きな会社は限られてきます。

そのため数社で不採用になると「転職可能な求人が残っていない」ということになり兼ねません。田舎での転職を成功させるためには面談や交渉での失敗は許されないのです。

そのため求人探しを自分一人で行うことは現実的ではありません。私も田舎に結婚前に一度帰り仕事探しをしましたが、求人数はかなり限られました。そこで転職エージェントを利用し仕事探しを行いました。

田舎であっても転職エージェントは使えますし、田舎にまで転職エージェントの担当者が来てくれ面談してくれます。そして担当者が希望の条件や勤務地を探してくれ、労働時間の調整や給料などあなたの代わりに交渉もしてくれます。

中には面接の同行サービスを実施している転職エージェントもあります。実際に私も面接に同行してもらい希望の条件で仕事を見つけることができました。このようなサービスを利用すると転職の成功率も上がりますし、希望の転職先を見つけることができます。

ただし、転職エージェントの担当者にも力量や経験など個人差がありますので、最低でも3社は登録しておく必要があります。

そうすることで田舎の数少ない求人の中でもあなたの希望の転職を実現することができるのです。

まとめ

基本的に人口の少ない田舎での転職は求人数に限りがあります。条件のいい会社は退職しないためタイミングによっては、あまり求人が出ないケースもあります。

そこで在宅ワークなどを採用している都市部の会社に転職し完全テレワークをするという方法もあります。しかし、未経験や仕事内容によっては最初から完全テレワークは難しいです。

その場合、やはり田舎での転職を考えることになりますが、少しでも条件のいい会社に転職するためには、転職エージェントを利用し転職活動を行う必要があります。

少ない求人数の中で転職を勝ち取るためには、交渉のプロに任せることが大切になります。そうすることで人口の少ない田舎に住んでいても好条件での転職を実現することができるのです。