40代のワーママが高齢出産で子供が乳幼児である場合、時短勤務を希望する人はたくさんいます。
また育児や仕事で30代では乗り切れていたことも、40代になると体力的にきついと感じることが増えます。そのとき時短勤務が利用できれば育児と両立ができるため、40代でも時短勤務に転職をするメリットは大きいです。
では40代ワーママが時短勤務のできる職場へ転職することは可能なのでしょか。40代での転職は厳しいことは確かですが、40代ワーママの転職は年々増加しており、ポイントを絞って職場を探せば時短勤務ができる転職は可能です。
ここでは40代ワーママが自分にあった職場に時短勤務で転職できる方法やポイントを解説していきます。
もくじ
40代の乳幼児ママは増加傾向:40代ワーママは時短勤務に転職は可能?
女性の初産の平均年齢は30,7歳であるため、40代ではほとんどが小学校や幼児の子供を持つママになります。しかし近年では30代後半〜40代での初産・第2子出産をする人が増えており、40代で子供が乳幼児である場合があります。以下は母親の年齢と出生数の割合をグラフにしたものです。2010年から35歳以上と40歳以上の出産数は年々増加しており、35歳以上で出産する人は全体で30%弱います。例えば私の知人は不妊治療を経て30代後半で第1子出産、40歳で第2子を出産しました。
このように第1子が30代後半である場合、第2子以降の出産が40代前後となることが多くあります。そのため40代の乳幼児のママは増加しており、それに伴い時短勤務を利用したいママも増えています。
また40代では体力的にフルタイム勤務はつらくなる人もいます。その場合も時短勤務を希望することになります。例えば私は30代後半で3人目を出産しており、フルタイム勤務で3人を育てるのは非常に困難でした。
しかし時短勤務を利用できることで、育児とのバランスが取れて働くことができました。一番下の子供がまだ3歳以下の乳幼児の場合はフルタイムではきついかもしれません。
また女性が転職をする際には、さまざまな壁があります。20代〜30代の転職は、結婚や出産などのライフイベントの変化が壁になることがあります。転職後に妊娠をする可能性があるため、時短勤務のほかに産休育休の取得実績なども必要です。
一方、40代のワーママは乳幼児の子供はいるものの、今後出産の可能性は大幅に減ってきますので転職する条件の幅が広がってきます。出産の予定がこれ以上ない場合、産休育休を取得する条件が減りますので、求人は比較的探しやすいかもしれません。
40代ママの時短正社員という働き方で最初から時短勤務
このとき40代のワーママで「今までの経験やスキルを生かせる」なら、時短正社員という働き方があります。時短正社員は2008年頃から厚生労働省が導入を推奨している制度であり、業務時間を短く設定した上で正社員として雇用される制度をいいます。
また育児や親の介護を理由にフルタイムでは働けない人たちのために作られた制度です。そのため幅広い年代が利用している制度となりますので、40代でも転職のチャンスはあります。
この制度を利用すれば最初から時短勤務をすることが可能です。ただし即戦力として採用される場合がほとんどですので、自分のスキルや経験をしっかり考える必要があります。
その場合、有資格者(保育士・調理師など)や経験者は比較的求人もありますので探してみるといいです。そのほかの求人について、例えば以下のようなものがあります。税理士事務所の求人ですが、会社の実務経験が1年以上で応募できます。勤務時間は9時から16時までですので保育園の送り迎えも余裕を持ってできます。
また20〜50代まで幅広く活躍している職場ですので、40代でも採用される可能性はあります。仕事内容もお客様対応がありますので、40代ママのコミュニケーション能力や対応能力をアピールするといいです。
では時短正社員の給料はどのようになっているのでしょうか。以下は時短正社員の月例給与です。(厚生労働省 パート・有期労働ポータルサイトより)
月例給与(基本給、諸手当)
短時間正社員の場合、月例給与のうち、基本給については、同じ職種・職位のフルタイム正社員への支給額を、労働時間に比例して減額します。
月例給与のうち、諸手当については、各々の手当の趣旨や支給基準を踏まえて、短時間正社員に対する支給額を検討します。
このように月給は労働時間に比例して減額となります。例えば6時間勤務だと25%減額になる場合が多いですので、月給20万円だと時短勤務の給与は15万円になります。
賞与
短時間正社員の賞与は、フルタイム正社員と同じ基準で支給します。
支給基準のベースが基本給の場合は、基本給が労働時間に比例して減額されているので、支給月数等の係数はフルタイム正社員と同じにするのが原則です。支給基準のベースが業績等の場合も、原則としてフルタイム正社員と同じ支給基準を適用します。
一方、賞与は減額とならないためフルタイム正社員と同様に支給されます。このように給与面のこともしっかり考えて時短勤務をいつまでするかも考えておきましょう。
また、主婦などブランクが長いママは未経験・ブランクありでも可能な時短正社員を探すことになります。例えば接客業・飲食業・介護系を中心に求人はありますので、探してみるといいです。40代で時短正社員の未経験・ブランク可能な求人は以下のようなものがあります。
飲食業のスタッフの時短正社員の求人になります。40代のママも在籍しておりブランクがあっても応募可能です。1日4時間から勤務も可能ですので育児と両立して働くことが可能です。
時短勤務は交渉ができる制度と理解する
育児・介護休業法では、子供が3歳未満の労働者がいる場合、事業主は時短制度を設けなければならないという義務があります。そのため法律では3歳未満の子供がいる場合、時短勤務は必ず利用できるということになります。
ただ交渉すれば時短勤務を延長してくれることもあります。例えば私の職場では時短勤務は小学校就学前までですが、家庭の事情で交渉により小学生に上がってからも時短勤務を利用している社員がいました。
このように時短勤務の利用は企業の定めによりますので、交渉次第では利用条件も変わってきます。例えばスタートアップ企業・ベンチャー企業は社長と交渉できるため、大企業に比べて柔軟なことがあります。
このような企業は時短勤務の利用がない場合でも交渉次第では時短勤務についても条件を飲んでくれることがあります。スタートアップ企業で時短勤務が利用できる求人は例えば以下のようなものがあります。未経験可能な求人であり、正社員で時短勤務も可能です。育児に対しても柔軟に対応してくれますので、育児との両立も可能です。このような理解のある企業であれば時短勤務の利用期間についても相談しやすいです。
また近年では、ワーママに特化した転職エージェントが増えてきています。なかなか自分からは時短勤務の交渉はしにくいかもしれません。そのような場合、あなたの代わりに働く条件を交渉してくれますので転職エージェントは何社か登録しておくといいです。
時短勤務はいつまで利用できる?通常3歳までの時短勤務は無意味!
では時短勤務は3歳までしか利用できないのでしょうか。先ほどいいました通り、育児・介護休業法では時短勤務を利用できるのは3歳までと義務付けられています。そのため3歳以降は企業次第ということになります。
法律での定めではなくなるものの、小学校就学前の社員に対して時短勤務や始業時間の変更・残業の制限を認めるよう「努力義務」が設けられています。この場合だと強制力はないのですが、独自の制度で中学生になるまで時短勤務を設けいている企業も実際にあります。
40代でフルタイムが体力的にきついママの場合、時短勤務が3歳で終了しては意味がありません。その場合、子供の手が離れる小学生の中・高学年まで利用できるとなおいいです。
30代とは違い、40代は体力的に無理がきかなくなることは多々あります。以下は私の子供が保育園帰りに公園で遊んでいる写真です。子供は体力がありますので保育園が終わってからも「公園に行きたい」という子は多いです。私の保育園ではお迎え後に公園に付き合うママは多く、さらに私も含め40代前後のママも多いです。これがフルタイム勤務だと体力的に到底遊びに付き合うことはできません。
また時短勤務からフルタイムへはいつでも変更できますので、「仕事に慣れてきたら」「子供が大きくなったら」など自分のペースに合わせた働き方をすることができます。例えば以下のような求人です。
営業のアシスタントの求人で事務系の仕事になります。未経験でも可能で過去に40代でブランク明けの方を採用実績があり、40代でも応募可能です。さらに時短勤務は既婚や未婚を問わず利用できますので、自分のタイミングでフルタイムに移行することもできます。
子供が小学生でも時短勤務を利用できる求人を探す
では40代の乳幼児のママはどのような時短勤務であればいいのでしょうか。乳幼児はまだ自分のことはできないため育児に手がかかります。さらに3歳以降も手がかかったり遊びに付き合ったりと体力がいりますので、小学校でも利用できる時短制度を設けている企業であればゆとりを持って育児ができます。
以下は厚生労働省が行った調査で女性の所定外免除・短時間勤務の利用状況のグラフです。
会社で時短勤務の利用可能期間は「小学校以降も利用できる企業」が26.3%と一番多く、ついで「3歳まで」「小学校入学まで」となっています。「末子が小学校入学前」と「小学校以降」も時短勤務が利用できる企業は40%を越えるため、かなり多くの企業が時短勤務を長めに設定していることがわかります。
また以下のグラフは実際に時短勤務を利用しようとしている女性正社員の割合です。
小学校入学まで利用できる企業では70.2%、小学校以降では68.7%の人が時短勤務を利用すると答えています。このことから小学生でも時短勤務を設定している企業であれば、子供が小学生以降も時短勤務を利用する人の割合は高いです。
そのような企業であれば転職後も長期にわたり時短勤務を利用することができます。例えば以下のような求人ならいいでしょう。
医療事務の求人ですが資格は不問でブランクも可能です。応募資格に年齢制限はなく50代の社員も在籍しており40代でも応募しやすいです。時短勤務は入社1年目から利用可能で期間の制限もないため、子供が小学校に上がっても利用できます。子供が大きくなってから自分のペースでフルタイムに戻ることも可能です。
ただし時短正社員ではない場合、転職して1年間はフルタイム勤務をする場合があります。しかし、長期的に時短制度を利用できるのであれば転職のメリットは十分ありますので検討してみるといいです。
40代ママの未経験・ブランクありでの時短転職法
なお主婦やブランクがあるママの場合、未経験やブランクありの求人を探す必要があります。40代では転職や再就職は厳しいことは事実ですので、求人を絞って探すことが大切になります。
未経験可能な案件を探す際は、40代でも採用されやすい職種を把握することが大切です。たとえば時短正社員であれば介護系や接客業系です。介護系は夜勤があるイメージだと思いますが、時短正社員であれば夜勤なしの求人もあります。例えば以下のような求人です。施設での介護職ですが未経験でも応募可能です。夜勤もなく時短勤務も相談できますので育児と両立できます。さらに50代までの幅広いスタッフが在籍しており、40代でも応募しやすいです。
また事務系も未経験・ブランク可の案件が多くありますので探してみるといいです。例えば以下のような求人です。基本のPC操作ができればブランクがあっても可能で、45歳まで応募資格があります。時短勤務を利用しているスタッフがメインで在籍しており育児と両立がしやすい環境です。
また40代ママは子育てや人生経験によりコミュニケーション能力が高く接客スキルもありますので、そこをうまくアピールするといいです。
まとめ
高齢出産が増えていることにより、40代ママの子供が乳幼児であることは珍しいことではありません。いまの職場ではフルタイムでは体力的にきつかったり、時短勤務が利用できなかったりする場合、時短勤務ができる職場へ転職したいママは多くいます。
しかし、40代での転職は厳しいことは事実であり、さらに時短制度の利用は狭き門かもしれません。そこで40代ママの転職では企業側が「40代ママに何を求めているのか」をしっかりと把握することが大切です。
同じ条件なら定年までの期間が長い若年層を採用するケースは多いです。例えば40代主婦を採用する企業は「若者と違いすぐ辞めない・長く働いてくれる」「円滑にコミュニケーションを取ってくれる」などがあります。その能力をしっかり活かせる職場選びをすることが重要です。
子育て期間をただのブランクと捉えるのではなく、そこで得たことを仕事に生かす姿勢とポイントを絞って転職先を探すことが40代ママ・時短の転職では大切になります。
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