いまの職場では産休や育休取得が難しいため、育休が取得できる職場へ転職したいママは多くいます。そのとき産休や育休が取得できる職場への転職を考えることになりますが、育休が取得できる職場や条件とはどのようなものなのでしょうか。

 

この条件をしっかり把握しておかないと、転職しても育休が取得できなかったりすぐに退職してしまったりする可能性があります。

 

ここではワーママが育児休暇を取得するために、その条件と育休が取得できる職場の転職法を詳しく解説していきます。

 

転職後に育児休暇は取得できる?取得できる条件とは

 

転職しても育児休暇を取得することは可能ですが、育児休暇を取得するためにはいくつか条件があります。この条件をしっかり把握しておかないと転職先で妊娠しても育児休暇を取得できないといった事態になりかねません。

 

産休を取得するための条件は以下の通りです。

 

  • 出産をする女性なら誰でも取得可能

 

育児休暇を取得するための条件は以下の通りになります。

 

  • 同一の事業主に1年以上雇用されていること
  • 子の2歳の誕生日の前々日までに、労働契約の期間が満了しており、かつ契約が更新されない事が明らかでないこと(つまり引き続き雇用される事が見込まれている事)
  • 所定労働日数が週2日以下ではないこと

 

この条件を満たしていれば雇用形態に関わらず産休育休が取得可能です。このような条件であればほとんどの企業が育休を取得可能であるはずです。しかし実際は条件を満たしていても育休取得ができないこともあります。

 

なぜなら育休という制度はあっても実際に取得可能な職場環境ではない場合があるからです。その場合は妊娠しても退職をせざるを得ないことがあります。

 

ではどのような企業が育休取得できないのでしょうか。

 

産休育休が取得できない会社はある?中小企業は育休が取れない?

育休を取得するために転職したはずが、結局育休を取得できなかったという事態だけは避けなければなりません。そのため転職先の企業がしっかり育休取得できる企業なのかを見極めることが大切です。

 

産休は当該女性が請求すれば使用者はその者を修業させてはならないと労働基準法第65条に規定されています。そのため出産する女性であれば誰でも取得できます。しかし育児休暇の取得には条件があり、その条件を満たす必要があります。

 

例えば雇用期間が1年未満であれば育児休暇取得の条件を満たさないため産後休暇のみの取得となります。私の知人は転職してすぐに妊娠してしまい、出産まで1年満たなかったため育児休暇を取得できず産後2ヵ月ほどで職場復帰することになりました。

 

会社に保育園があったため生後2ヵ月でも預けて働いていましたが、生後2カ月の子を育てながら働くことは容易ではありません。「こんなはずではなかった」ということにならないように育休取得条件をしっかり把握して妊娠計画を立てる必要があります。

 

また、実際育休取得制度はあるものの取得実績自体がない場合もあります。その場合は育休取得条件を満たしているにも関わらず育休取得がしにくく退職を迫られることもあります。例えば中小企業のような人数が少ない職場では1人育休に入るとたちまち仕事が回らなくなるといったことがあります。

 

中小企業が全てそういった状況ではありませんが、必ず育休取得実績があるのかを確認することが重要です。

 

育休が取得可能な会社を見分ける転職求人法

 

では育休が取得可能な職場を見分けるためにはどのような求人を探せばいいのでしょうか。例えば以下のような求人があります。

歯科クリニックの受付業務の求人になります。このように育休取得実績が載せられており実際に育休取得してから復帰後の子育てにおいても理解があります。さらに歯科クリニックのスタッフは女性や子育て中のスタッフが多い傾向にあるため育児にも理解があります。

 

このクリニックに関しては育休取得者が7名もいるため比較的大きなクリニックであると考えられます。そのため育休取得をしても人数に余裕があり、育休取得しやすい職場であるといえます。

 

さらに資格不要であり初心者でも研修があるため安心です。このようにクリニック系の求人は比較的女性の職場であり子育てに理解がある場合が多いです。

 

例えば私の知人は看護師でクリニックに務めています。クリニックは女性が多く子育てママは総合病院から転職する傾向にあります。そのためママの割合が高く、急な休みにも理解があります。スタッフは少ないですがお互い様の精神で助け合っています。

ただし全てのクリニックがそうではないため、しっかり求人を見極めたり実際に見学や受診したりすることで確認をすることが大切です。

 

また以下のような求人があります。

一般事務の求人になります。この求人も育児休暇取得実績があり、取得しやすい環境であることをアピールしています。さらに残業もほとんどなく子育てママも在籍しているため育休から復帰した後も働きやすい職場であるといえます。

 

たとえ育児休暇が取得できてもその後復帰した後に働きにくい職場であった場合、また転職を考えなければなりません。そのため育休からの復帰後の働き方も視野に入れて求人を探すことが大切です。

 

転職後1年未満で出産し育休・育休手当を取得したい

では転職後に1年未満で妊娠出産した場合、育児休暇は取得できないのでしょうか。会社規定で1年以上雇用されることが条件の場合、1年未満であれば育休取得はできません。しかし、出産後に雇用が1年以上経過すれば育児休暇を取得することはできます。

 

その場合、産後2ヶ月で産休より復帰し1年雇用期間を経ていれば子供が1歳の誕生日まで育休取得が認められます。さらに会社規定で3年取得できる場合もありますので、その期間さえ乗り切れば育休取得ができるというわけです。

 

その場合、産休明けから育休取得可能期間まで働くか、欠勤や有給扱いで休暇を取得するかを会社と話し合うことになります。

 

しかしそうはいってもそのような出産の仕方をした場合、職場の風当たりは強くなることも考えられるため、1年間の雇用期間を計算し出産をした方が良いでしょう。

また、育児休暇取得時に育児休暇給付金がもらえるのかを考える必要があります。育児休暇給付金をもらえるのは雇用保険の被保険者になります。

育児休暇給付金の取得条件は以下の通りです。

 

  • 休業開始前の2年間に賃金支払い起訴日数が11日以上ある月が12ヶ月以上ある
  • 育休終了後に復帰の予定がある
  • 育休期間中に支払われる給与が育休開始前の80%以下である
  • 育休期間中の就労が月10日以下である

 

これらの条件を満たしていれば、たとえ転職先の雇用が1年未満であっても雇用保険から育児休暇給付金を受け取ることができます。

 

例えば前職ですでに1年以上雇用されており育児休暇給付金を受け取る条件を満たしているのであれば、転職後すぐに妊娠したとしても育児休暇給付金を受け取れる可能性は高いです。

 

このように育休と育児休暇給付金を受け取るためには条件がありますので、転職後に条件を満たしているかを確認してから妊娠することが大切です。

 

育児休暇を取得してその後復帰し子育てをしながら働くことになるため、なるべく職場からの風当たりが強くなる自体は避けたほうがいいでしょう。

まとめ

育児休暇をしっかり取得してその後も働きたいというママは多くいます。今の時代は夫の収入だけでは子育てをしていくことが難しく、共働き世帯はますます増えていきます。

 

その中で育児を取得がしやすい会社も年々増えています。しかし安易に転職をしても実際は「育休を取得しにくい職場であった」ということもあります。

 

育休取得ができる求人を見極めることで「こんなはずではなかった」という自体を回避して子育てと両立できる職場選びをしていくことが重要です。